シェーグレン症候群に類似の唾液腺疾患【ミクリッツ病】

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更新日:2015年12月10日

シェーグレン症候群に類似の唾液腺疾患【ミクリッツ病】

ミクリッツ病では口腔や目の乾燥感はそう強くなく、唾液腺や涙腺の両側、または片側が腫れる症状が現れますが、腫れた部位には痛みはありません。

ミクリッツ病ってどんな病気?

近年まで、ミクリッツ病は涙腺や唾液腺の障害により目や口が乾くシェーグレン症候群の一種とされていました。しかし、日本の研究者達によってシェーグレン症候群とは異なるものであることが突き止められ、さらに、ミクリッツ病が他臓器の病的変化を伴いやすいことや、自己免疫性膵炎と共通点が多いことも分かりました。

ミクリッツ病では口腔や目の乾燥感はそう強くなく、唾液腺や涙腺の両側、または片側が腫れる症状が現れますが、腫れた部位には痛みはありません。

ミクリッツ病の原因

ミクリッツ病による病変は良性ではありますが、唾液腺や涙腺にリンパ球が入り込むことにより慢性の炎症に似た状態となります。これをリンパ球浸潤と言い、免疫反応が強く起っているところ、炎症反応が起こっているところなどに起こりますが、ミクリッツ病におけるリンパ球浸潤の原因は不明です。

ミクリッツ病の診断

ミクリッツ病の診断基準には、涙腺、耳下腺、顎下腺が3か月以上にわたって腫れること、血清学的に高IgG(免疫グロブリンG)4血清を認めることなどが定められています。また、画像検査により全身の臓器にこぶや腫れが見つかることも少なくありません。

こうした症状が現れる臓器には、甲状腺、肺、腎臓、大動脈、前立腺、肝臓などがあり、悪性腫瘍(がん)と間違われやすいことから、慎重に診断が行われます。

ミクリッツ病を治すには

ミクリッツ病の治療には、副腎皮質ステロイド薬が用いられます。ステロイド薬の治療により、腫れが速やかに消え、症状が改善される点がシェーグレン症候群とは異なるところです。

また、ステロイド薬がミクリッツ病に有効であることは分かってはいますが、副作用もあることから、いったん治った後に服用を続けるべきかどうか、ステロイド薬に代わる治療法はないかなどについて研究がなされています。

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