神経に障害が残る場合も!? 頭部を強打した場合に心配な【側頭骨骨折】

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更新日:2014年11月03日

神経に障害が残る場合も!? 頭部を強打した場合に心配な【側頭骨骨折】

側頭骨の骨折は耳介の上部に起こることが多く、骨折により鼓膜、耳小骨、三半規管、聴神経などの聴覚にかかわる器官が損傷されます。

側頭骨骨折ってどんな外傷?

側頭骨とは、耳の周りにある骨で、脳を保護している頭蓋骨の一部でもあります。側頭骨はいくつかの部分に分かれており、その中でも錐体部は頭蓋の内側に入りこんでおり、中耳や内耳、顔面神経などを保護しています。

側頭骨の骨折は耳介の上部に起こることが多く、骨折により鼓膜、耳小骨、三半規管、聴神経などの聴覚にかかわる器官が損傷されます。この損傷により、伝音難聴、感音難聴、耳鳴り、めまいなどが起こります。特に、耳鳴り、めまいがある場合には、内耳に損傷がある可能性が高くなります。また、耳から出血したり、鼓膜の奥に血がたまったり、耳の裏側の皮膚にあざができることもあります。

さらに、骨折部から脳脊髄液が漏れ出すと、透明な液体が耳や鼻から出てきます。側頭骨には聴覚の神経の他にも、平衡感覚の神経、顔面神経などが走っていますから、骨折により、顔面神経麻痺(まひ)などが起こることも少なくありません。

主な原因は交通事故

側頭骨骨折は頭部を強打した場合に起こりますが、主な原因は交通事故によるものです。この他に、転倒、暴行、スポーツ、レクリエーションでの活動中の事故なども原因となります。

側頭骨折を治すには

側頭骨骨折には、外傷の種類、打撲の強さにより、命に関わるような重症のものから軽症のものまでありますが、側頭骨骨折が疑われる場合にはX線検査により診断をします。耳のX線検査、頭部CT検査、側頭骨のターゲットCT検査により、骨折の部位、程度を確認します。

治療は入院の上で行われ、感音難聴、顔面神経麻痺の保存的治療には副腎皮質ステロイド薬、止血薬、アデノシン三リン酸、血管拡張薬、ビタミン剤などが用いられます。

また、安静にしていても改善されない髄液漏、即発性顔面神経麻痺、内耳のなかにある外リンパ液が中耳に漏れ出てくる外リンパ瘻による急性難聴の場合には、できるだけ早く手術を行います。さらに、数か月の経過後も改善しない伝音難聴の場合も手術を行います。

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